診断書をもらうと、何か不利になるんじゃないかな・・・
退職を考えて心療内科を調べ始めると、一度はよぎる不安ではないでしょうか。
わたしも同じことを考えていました。
費用も、会社への伝わり方も、正直分からないまま病院に向かった記憶があります。
この記事では、退職の診断書に実際どんなデメリットがあるのかをまとめます。
退職の診断書のデメリットは4つ

デメリットは、大きく4つあります。
どれも軽視できませんが、事前に知っておけば大丈夫です。
費用が自己負担になる
診断書は自費診療のため、健康保険が使えません。
相場は3,000〜5,000円ほどです。
さらに初診料や診察料も別にかかります。
保険が適用される診察料は1,500〜3,000円程度なので、合計すると5,000〜10,000円ほどを見ておくと安心です。
一度きりの出費とはいえ、退職前後はお金の不安が大きい時期でもあります。
事前に金額の目安を知っておくだけでも、気持ちにゆとりができます。
体調のことが会社に伝わる
診断書には、病名や「就業が困難」といった内容が書かれます。
診断書を会社に提出する以上、体調不良を知られることは避けられません。
わたしの場合は「適応障害」という病名が、人事部には伝わりました。
上司に直接会わずに済んだ代わりに、病名は書面で残る形になったわけです。
病名まで知られたくない、という気持ちも分かります。
ただし診断書の記載内容は、医師に相談すれば表現を調整してもらえることもあります。
心配な場合は、その場で聞いてみるのがおすすめです。
引き止めや休職を勧められることがある
診断書を出すと、退職ではなく休職を提案されるケースがあります。
会社としては、辞められるより休んでもらうほうが、採用コストの面でも都合がいいことが多いからです。
「休んで様子を見てはどうか」と言われると、断りにくく感じる人もいるかもしれません。
わたしの場合は休職と部署異動を提案されました。
休職と退職、どちらを選ぶべきかで迷っている場合は、判断基準をまとめた別記事も参考にしてください。
もらうまでに日数がかかることがある
診断書は、その場では出ないこともあります。
病院によっては数日から1週間ほどかかる場合もあり、退職を急いでいる人には焦りにつながります。
余裕を持って動きたい場合は、予約の電話の時点で一言添えておくと安心です。
「退職のために診断書がほしい」と伝えるだけで、当日の流れがスムーズになります。
私が診断書をもらった理由

デメリットを知ったうえで、わたしは診断書をもらいました。
上司と話さずに辞めるには、診断書が必要だった
学歴ハラスメントをしてくる上司と、直接顔を合わせて退職を切り出す自信はありませんでした。
診断書があれば、人事部宛てに退職届と一緒に郵送するだけで手続きが進みます。
デメリットの2番目に挙げた「体調が伝わること」は、わたしにとってはむしろ好都合でした。
「体調不良のため退職します」という一文に、それ以上の説明を足す必要がなくなったからです。
理由を細かく話す必要がないことがわたしにとって一番大きなメリットでした。
実際にかかった費用と、もらうまでの日数
わたしの場合、診断書は初診のその日に、その場で書いてもらえました。
費用は保険適用外の診察料とあわせて、5,000円ほどでした。
日数がかかるケースもあると聞いていたので、これは想定より早く済んだ形です。
心療内科の先生は、こうした状況に慣れているのだと思います。
診断書がいらないケース、あったほうがいいケース

診断書があった方がいいか、いらないかをまとめます。
診断書がなくても退職はできる
「体調が理由でなければ辞められない」と思い込んでいる人もいますが、そんなことはありません。
退職の意思を伝えれば、理由を問わず2週間で辞められます。
会社の就業規則で「1ヶ月前に申し出ること」などと定められている場合もありますが、法律上はあくまで2週間が基準です。
診断書がないからといって、退職そのものを諦める必要はありません。
診断書があったほうがいいのは、この3つに当てはまる人
- 上司と直接話さずに辞めたい人
- 引き止めが強い職場で、話し合いを避けたい人
- 傷病手当金など、体調不良を理由にした制度を使いたい人
わたしは1つ目と2つ目、両方に当てはまっていました。
逆に言えば、この3つのどれにも当てはまらないなら、無理に取る必要はないということです。
迷ったら「何のために出すか」で決める
診断書は、出すこと自体が目的ではありません。
何を実現したいかが先にあって、そのための手段のひとつです。
目的がはっきりしないまま取ると、費用と手間だけが残ります。
「上司と話さずに辞めたい」「傷病手当金を使いたい」など、自分なりの目的を先に言葉にしてみると、判断がぐっと楽になります。
診断書を出したあと、その後どうなったか

わたしが診断書を出したあと、その後どうなったかをまとめます。
提出後、会社から特に反応はなかった
診断書を郵送したあと、会社から診断書そのものについて何か聞かれることはありませんでした。
人事部は淡々と手続きを進めた、という印象です。
拍子抜けするくらい、静かな幕引きでした。
「大げさに騒ぎ立てられるのではないか」という不安があった分、何も起きなかったことに拍子抜けした記憶があります。
転職先に伝わることはなかった
転職活動でも、前職の診断書の内容が伝わることはありませんでした。
転職先には、適応障害だったことも伝えていません。
源泉徴収票や離職票に、病名や診断書の内容が記載されることはないためです。
診断書は前の職場と自分の間だけの書類で、そこから先には流れていかないものだと実感しています。
10年経った今、振り返って思うこと
あのとき診断書を取っていなければ、上司と直接向き合う場面を避けられなかったはずです。
書面一枚に助けられた、というのが正直な感想です。
デメリットとして挙げた4つは、どれも実際に経験しました。
それでも振り返って後悔はしていません。当時のわたしには、それだけの理由があったからです。
退職の診断書によくある質問

退職の診断書について、よく寄せられる質問に答えます。
診断書に嘘の症状を書いてもらうことはできますか?
できません。
診断書は医師が診察した内容にもとづいて作成する書類です。
実際の症状がないのに作成を依頼しても、断られます。
体調に不安がある場合は、正直に医師へ伝えることから始めてください。
会社から「診断書を出せ」と言われたら、出さないといけませんか?
退職の意思を伝えるだけであれば、診断書の提出義務はありません。
ただし、休職制度や傷病手当金を利用する場合は、会社の規定に沿って提出を求められることがあります。
自分がどの制度を使いたいかによって、対応は変わってきます。
診断書があると、失業給付で有利になりますか?
病気を理由に退職した場合、特定理由離職者として扱われることがあります。
通常より早く失業給付を受け取れる可能性がある制度です。
詳しい条件は、失業給付についてまとめた記事で解説しています。
診断書には病名が詳しく書かれるのですか?
病名のほか、「就業が困難」といった就業可否に関する内容が記載されるのが一般的です。
詳しい記載内容は、医師や病院によって異なります。
どこまで詳しく書いてもらうかは、診察の際に相談できます。
診断書を出すと、退職を断られることはありますか?
退職は労働者の権利のため、会社が拒否することはできません。
ただし、休職を勧められるなど、退職以外の提案を受けることはあります。
提案をどう受け止めるかは、自分の状況しだいです。
まとめ|デメリットを知ったうえで決めればいい

退職の診断書について、要点をまとめます。
- 費用・会社への通知・引き止め・日数の4つがデメリットになりうる
- 診断書は退職の必須条件ではなく、目的があるときの手段のひとつ
- 出したあとどうなるかは、実際に体験した人の話を参考にできる
デメリットだけを見て怖くなる必要はありません。
あなたが診断書に何を求めているか、そこから考えてみてください。

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