- 新卒1年目で辞めたい気持ちが普通である理由(データあり)
- 辞めていい状況・もう少し様子を見てもいい状況の見分け方
- ゆかりが9ヶ月で退職した体験談
- 新卒1年目退職後の転職・第二新卒について
「新卒なのに辞めたいなんて、おかしいかな。」
そんなふうに思っていませんか。私もそうでした。入社して半年が過ぎた頃から、毎朝涙が出るようになって、「でも新卒1年目で辞めるなんて」という言葉が頭から離れなかった。
結果、私は9ヶ月で辞めました。そして10年後の今、転職先で穏やかに働いています。この記事では、新卒1年目で辞めたいと感じているあなたに、辞めた後の話を含めてお伝えします。
新卒1年目で辞めたくなるのは、珍しいことじゃない
まず、数字で確認しましょう。
入社1年以内に辞める人の割合
厚生労働省のデータによると、大卒新規就職者の1年以内の離職率は約14.1%です。同期が100人いれば14人は1年を待たずに辞めています。3年以内に辞める割合は33.8%(2022年卒)で、3人に1人が3年以内に離職しています。
「新卒1年目で辞めたいと思っているのは自分だけかもしれない」という感覚を持ちがちですが、実際にはそれが普通のことです。あなたがおかしいわけではありません。
「3年は続けろ」は本当か
「石の上にも3年」という言葉が今でも語られていますが、心が壊れるほどの環境に3年いることがキャリアにとって良いことだという根拠はありません。
私が退職を決めた時、父から「3年は続けろ」と言われて、ひどく傷つきました。でも10年後、わたしは穏やかに働けています。「続けること」が必ずしも正解ではありません。
辞めていい状況・もう少し待てる状況
「辞めたい」という気持ちの背景によって、判断は変わります。
辞めることを真剣に考えていい状況
下記のような状況なら、辞めることをためらう必要はありません。
- 違法行為を強いられている:サービス残業の強制、法律に反する業務など
- ハラスメントを受けている:上司や先輩からの暴言・侮辱・無視が日常的に起きている
- 体や心にサインが出ている:涙が止まらない、眠れない、食欲がない、出勤前に体が動かない
- 医師から「環境を変えて」と言われた:心療内科や精神科でストレス環境からの離脱を勧められた
私の場合、上司から「院卒様」といわれ続け、9ヶ月目に心療内科で適応障害と診断され、「この職場にいる限り治らない。環境を根本から変えてください」と言われました。
もし今あなたが同じような状況にいるなら、辞める判断を急ぐ必要はなくても、続ける理由を探す必要もありません。
少し様子を見てもいい状況
一方で、次のような場合はもう少し時間をかけて判断してもいいかもしれません。
- 環境は悪くないが、仕事の内容が思っていたものと違う
- 入社3〜6ヶ月以内で、まだ仕事の全体像が見えていない
- 「仕事が合わない気がする」レベルで、体や心には問題がない
ただし「もう少し様子を見よう」が半年以上続いているなら、それ自体がサインかもしれません。
9ヶ月で辞めた私の体験
同じ状況にいる人に、私の経験を正直に話します。
学歴ハラスメントで限界になった
大学院を卒業して、新卒で品質管理の職場に就きました。直属の上司は高卒・叩き上げの方で、私に対して「院卒様」といいました。最初は「気にしすぎかな」と思っていましたが、半年が過ぎる頃には出勤前に涙が出るようになり、職場のドアの前で足が止まるようになりました。
「仕事が嫌なのではなく、その人のそばにいること自体が、もう無理だった」のだと、後になってわかりました。
診断書を郵送して退職した
心療内科で適応障害と診断されてから、退職を決めました。直接上司に伝えることは医師に止められていたし、私自身もできない状態でした。診断書を人事部に郵送する方法で退職の意思を伝え、上司と一言も話さずに退職が成立しました。有給を約15日消化して、退職しました。
もし今、同じような状況で「でも直接言わないといけない」と思い込んでいるなら、そんな義務はありません。あなたの体と心を守る方法を選んでいいです。
退職後1ヶ月休養して、転職した
退職してからの1ヶ月間は、ほぼ何もしませんでした。本も読めなかったし、音楽も入ってこなかった。でもそれでいいと、医師に言われていました。
1ヶ月が過ぎて気力が戻ってから転職活動を始め、院卒の肩書きを使わない、人と関わる仕事に就きました。今の職場に勤めて10年が経ちます。あの頃のような涙は、一粒もこぼしていません。
新卒1年目で辞めた後の転職について
「新卒1年目で辞めたら転職で不利になる?」という不安があると思います。
第二新卒という枠がある
新卒入社後3年以内に退職した人は「第二新卒」として採用市場で見られます。スキルや経験よりも「伸びしろ・素直さ」を重視する企業が第二新卒を求めており、若いほど採用ハードルは下がる傾向があります。
約8割の企業が社会人経験1年未満の人材を採用した実績があるという調査結果もあります。「1年未満だと転職できない」わけではありません。
転職理由の伝え方
1年未満での退職は転職先で必ず理由を聞かれます。「人間関係が嫌だった」をそのまま伝えると印象が悪くなりますが、「自分のやりたいこと・方向性を見直した結果、環境を変えることにした」という前向きな言い方に変えると印象が変わります。
嘘をつく必要はなく、事実を整理して「次にどうしたいか」を伝えることが大切です。
体調を回復させてから動く
私の経験からいうと、心身が消耗した状態で転職活動をすることはおすすめしません。焦って次を決めようとすると、判断が歪みます。まず体を休めて、気力が戻ってから動く方が、結果的に早く良い職場に辿り着けます。
辞める前に確認しておきたいこと
辞めることを決めたら、いくつか確認しておくと安心です。
失業給付は条件次第でもらえる
雇用保険の加入期間が通算12ヶ月以上あればもらえますが、自己都合退職の場合、1年未満では受給資格を満たさないケースが多いです。
ただし、会社都合(解雇など)や、医師の診断書がある場合は特定理由離職者として受給できることがあります。
退職前に貯金の確認を
無職期間中は収入がゼロになります。在職中に最低でも6~12ヶ月分の生活費を確保してから退職の準備をすると安心です。
「言い出せない」なら退職代行も選択肢
上司が怖い・直接伝えることが難しい場合は、退職代行という方法もあります。精神的に限界な状態で無理に直接伝える必要はありません。手段よりも、心と体を守ることが最優先です。
よくある疑問Q&A
Q1: 新卒1年目で辞めると、次の転職で必ず聞かれますか?
はい、ほぼ必ず退職理由を聞かれます。ただし、正直に伝える義務はなく「一身上の都合」でも問題ありません。聞かれた場合は、ネガティブな表現を避けて「方向性を見直すために環境を変えた」という前向きな言い方を準備しておくと答えやすくなります。
Q2: 親や周囲に反対された場合はどうすればいいですか?
「3年は続けろ」と言う人の多くは、心配から言っています。でも体や心が限界な状態で続けることのリスクを冷静に伝えてみてください。
医師から「環境を変えてください」と言われた事実があるなら、それを共有するのも方法です。周囲の全員に賛成してもらう必要はありません。
Q3: 辞めた後、ブランクが長くなっても大丈夫ですか?
3〜6ヶ月程度の休養は、健康上の理由であれば転職活動への影響は限定的です。面接では「体調を整えながら転職活動を進めていました」と伝えれば自然です。
それより心身を消耗したまま活動することの方が、長期的には時間がかかります。
Q4: 辞めたいけど、もう少し続けた方がいいか判断できません
仕事の限界サイン7つを確認してみてください。体や心の変化が複数当てはまるなら、その感覚は正しいかもしれません。自分だけで判断が難しい場合は、心療内科や相談窓口を使うのも手です。
Q5: 新卒で入った会社を1年未満で辞めたことを、ずっと引きずりますか?
私は引きずっていません。当時は「これが正解だったのか」と不安でしたが、10年経った今は確信を持って「辞めてよかった」と言えます。辞めた事実はずっと残りますが、その後の10年をどう過ごすかの方が、人生には大きく影響します。
まとめ:新卒1年目でも、辞めていい
「新卒だから続けなければ」という思い込みを手放してほしいと思います。
- 大卒の約14%が1年以内に退職している。珍しいことではない
- 体や心にサインが出ているなら、それ以上続ける理由はない
- 退職の伝え方は口頭以外にも方法がある
- 辞めた後の休養は無駄ではなく、回復に必要な時間
- 第二新卒として転職できる。1年未満でも道は閉じていない
もし今「限界かもしれない」と感じているなら、まず辞めたいと思ったら最初にすることを読んでみてください。一人で抱えずに、話を聞いてもらうことから始めてもいいです。


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